2015年05月12日

早期退職を考えるなら読みたい本「会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから」



GW中に読んだ本が良かった。



2011年に上場廃止となった三洋電機に関する本。

自分の三洋電機へのイメージとしては、「サンヨーオールスターゲーム」としてプロ野球のオールスターゲームの冠スポンサーをやっていた程度。ソニー、東芝、パナソニック等と比較し、一段劣った電機会社とのイメージ。

少し調べると、Xacti(ザクティ)やGOPAN(ゴパン)も三洋電機が作っていたのね。知らなかった。

この本では、前半は三洋電機が上場廃止にまで至った経緯、後半は元三洋電機社員のその後に関する話を扱っています。

自分は元メーカー勤務なので、この本で出てくる話は興味深かったが、特に興味深かった所を引用しながら紹介します。


「わが社」が消える日。
あなたはそれを想像したことがあるだろうか。
バブル経済の崩壊とリーマンショックを経験した今、もはや「わが社は永遠だ」と思っている人は少ないだろう。
「でも自分が現役のうちは大丈夫」
多くの人がそう信じている。
しかし、その日は突然やってくる。
2011年3月29日、三洋電機は上場廃止になった。かつて10万人いた社員のうち、三洋電機を買収したパナソニックに残ったのは約9000人。あとの9万人余りは会社の外に放り出された。彼らにとって三洋電機という会社は「消えた」に等しい。
はじめに(1P)より引用

この「はじめに」の1Pでガツンとくる。
自分が前にいた会社は分社、合併、経営危機、そして自分は早期退職した身なのでとてもしっくり来る。10年後は分からないと考え、ある程度の貯金と転職できる実績とスキルを身につけておいた方が良いですね。(自分の場合は転職できる実績とスキルが無かったが)

幕末、朝敵の烙印を押され、新政府軍に討伐された会津藩。白虎隊の若者たちは、その会津藩に殉じて若い血を散らした。山本はサンヨーブランドがなくなると同時に会社を去った。ずっと「サンヨー」の旗の下で戦ってきた自分が、「パナソニック」の旗を持つ姿はどうしても想像できなかった。会社が買われた以上、パナソニックのブランドを担ぐしかないのは分かっているが、自分は器用に乗り換えられるタイプではない。だから山本は会社を辞めた。
第六章 意地(232P)より引用

歴史で例えたくなるのは何となく分かります。
日立、三菱電機、NECの出身者で構成されたルネサスエレクトロニクスで例えると、ルネサスエレクトロニクスは三菱電機、NEC(土佐藩、薩摩藩)の色が薄くなり、日立(長州藩)主体となった明治時代の藩閥政府のようであると。
*肥前藩が抜けているし、うまく例えられませんでした。。。

「逆に言うと『辞めさせてはいけないリスト』に載っていない人は、みんなリストラ対象になります。買い手に『200人減らせ』と言われたら、我々は600人分の『辞めさせてもいい人リスト』を作って、揺さぶりをかけます。希望退職の応募者が足りない時は個別に面談して、向こうの会社に行ってもポジションがないことをやんわり伝えます。転職先を見つけておいて、そこに行くことを勧める。給料は半分になっても、働くとこがあるだけましやで、と。まあ、肩叩きですね」
「それで仕方なしに同期や先輩の肩を叩くわけですが、これが恨まれる。家の前に猫の頭を置かれた人もいました。事業部の人事部長は全部で50人ほどいたと思いますが、私の知る限り、大きなリストラをやった後は、ほとんどが本人も会社を辞めました」
第八章 贖罪(P262-263)より引用

これは強烈なエピソード。家の前に猫の頭を置かれるって。そういえば早期退職の面談をした元上司は、会社を離れたと話を聞きました。嫌だったでしょうね、早期退職の面談は。面談をされる方も、する方もキツイ。


これ以外にも、電機産業の過当競争と経済産業省の「チャンピオン+1」、家電量販店への営業話、元三洋電機社員が開発したベビーカーの話等興味深い話が色々あります。

元三洋電機社員が開発したベビーカーの話は以下の記事でも紹介されてます。

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早期退職を考えるなら、電機業界関係者なら、是非とも読んでおきたい一冊ですよ!

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posted by しいたけを at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 早期退職 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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